「無関係」と言う勇気。余計なものを背負いすぎるな

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「それ、わたしに関係ありませんから」

……この言葉、人生で使ったことありますか? たぶん、多くの人は使わないと思います。言うとしても、「ちょっとわたしじゃわかりませんね~。スミマセン」みたいに言うんじゃないでしょうか。

 

でもドイツでは、結構使う言葉なんです。で、「わたしには関係ない」って言えることで楽になる場面ってたくさんあるんだなーって気づきました。

 

無関係なことを背負い込むと苦しくなる

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わたしはハッキリと「ノー」と言うタイプなんですが、それでもドイツではいろいろと押し付けられることもありました。

というのも、「ノー」の言い方が弱いからなんですね。「ちょっといま忙しいから無理」と言うと、「後でいいからやっといて!」みたいな。

 

じゃあどうすればいいかというと、「それ、わたしには関係ないから」とばっさりと拒絶しちゃえばいいんです。そうすると、自分に無関係なものを背負い込む必要がなくなるので、かなり楽になりました。

 

ドイツで使う「無関係」とは?

ドイツでは、「Das ist nicht meine Sache」という言い回しがあります。直訳すると、「それはわたしのものではない」って意味です。「無関係だからわからないわ」という意味にもなるし、「知ったこっちゃない」って場合にも使えます。英語だと「It is not my business」が近いかな?

 

「無関係です」って、日本語だとかなりきつい響きですよね。でもドイツでは、責任の所在をはっきりさせるときとか、巻き込まれたくないことから距離を置くときに、結構使います。

 

「無関係」を無意識に背負い込んでた

わたしの友達が、「後輩がドイツに着たんだけど、家の手続きがまちがえてて住む場所がない」と連絡してきました。その後輩くんは、わたしが住んでいる街にいるそうです。

 

友達の後輩ということで、彼氏に「困ってるらしいから泊めてあげてもいい?」と軽い調子で聞きました。彼は優しいし細かいことに気にしないので、「全然いいよー」って答えがくると思ってたんですよ。

そしたらすっごい怪訝な顔をされて、「nicht deine Sache」と言われました。「君には関係ないでしょ」ってことです。

 

それをほかのドイツ人の友人に言ってみたら、「友達も一緒に来るならともかく、その人自身は知らない人なんだから nicht deine Sache」って口々に言われました。

 

義理人情とかお互い様って考えはあるけど、それって結局は「無関係なことを背負い込む」ことでもあるんだなーと実感。「人間として冷たい」って言われるかもしれないけど、実際わたしには関係ないしね。

 

仕事では拒絶しないと詰む

アジア人、特にわたしみたく背が低く(まわりからしたら)童顔で、ヘラヘラっとしてる薄っぺらそうな人間は、とにかく舐められます。特に仕事!!

 

「ねぇこれ壊れてるから直しといて」とか、「あとであれ片付けといて」とかって雑用を押し付けられてました。最初は気にしなかったんだけど、上司が、「それは君の仕事じゃない。nicht meine Sacheって断らないとダメだよ」と教えてくれました。

 

仕事場の先輩に頼まれたら基本的に「やります」って答えてたんですが、そしたら仕事終わらないんですよね、当然ながら。

「それ、わたしの仕事じゃないから」と拒絶するようになってから、ずいぶん「自分の仕事」がはかどるようになりました。当然ながら。

 

「無関係です」と言い切る勇気が心を楽にする

いやね、なにも困ってる人を無視しろとか、自分に関係のないものは拒否しろとか、そういうことじゃないんです。でも、無関係なものをムダに背負う必要もないですよね。

 

「嫌われる勇気」じゃないけど、「関係のないものを拒否する勇気」っていうのも、ときには大事です。

 

「ドイツだから言っても許されるんだよ」と言われそうですが、それならひたすら余計なものを背負ってればいいと思います。でも際限なく抱え込んでても、いつか立ち行かなくなりますよ。

 

背負うものはキャパに納まるものだけ

仕事でも人間関係でも他人への手助けでも、背負うものは自分のキャパに納まるもののみ!っていうのが、ストレスをためない鉄則です。

 

でもやっぱり「持ちつ持たれつだし」「嫌われたくないし」「断りづらいし」って思って、なんやかんや引き受けちゃったりするじゃないですか。そういうのって、その場は丸く収まっても、結局は「うわーやっちまった」って思うんですよね。

 

自分じゃなくていいもの、自分で責任をとれないもの、心身ともに余裕がないときなんかは、余計なことに力を使う必要ないです。

無関係なものは、背負っちゃダメです。自分が疲れるだけだし、そもそもあなたに関係のないことなんですから。

 

優しさがあなたを助けるとは限らない

人間、優しい方がいいに決まってます。でも、優しさが自分を助けるとは限りません。理不尽には、「知ったこっちゃない」と言えばいいんです。

 

泊めなかった友人の後輩には、家さがしに必要な情報とかを提供しました。でも家が見つかっても報告はなし、後日一度会ったけどすっごい失礼な人でした。泊めなくてよかったよ……。

 

こっちが優しくしても、相手が感謝して、次はこっちを助けてくれるとは限りません。自分の好意がムダになっても役立てたらそれでいいって思えるんならいいんですが、そこまで余裕がないのであれば、自分の平穏を守るためにも、無関係なことは拒否した方がいいです。

 

なんでも自分ごとのように背負い込むのは、優しいといえば優しいです。でも、それで自分を追い詰めてちゃ意味ないですからね。

背負えるものはキャパに納まるもののみ。関係のないものは、きっぱり拒否すれば荷物が減って、だいぶ気が楽になりますよ。

 

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