最近統計を見るのにはまっている雨宮です。ふと、「ドイツのブロガー事情ってどんな感じだろう?」と調べてみたので、まとめます。
日本語でなにかを検索すると、高確率でだれかのブログにヒットするじゃないですか。ブログとして意識していなくても、検索の上位はかなりの割合でブログが占めている。
でもドイツ語で検索すると、個人ブログって全然出てこないんですよねー。というわけで、ドイツのブロガー事情を統計で見てみます。
ドイツのブロガー事情
日本でブログは割りとポピュラーで、最近は職業としてブロガーを選ぶ人も出てきました。じゃあドイツってどうなんだ? と思って調べてみました。
が、ブログに関する統計なんて所詮ざっくりしたものなので、あくまで「こんな感じだよ」「ふーん」くらいの認識でお願いしますー!
ドイツのブログ事情
『Christian Buggischs Blog』にドイツのブログの様子をざっくりとまとめた記事がありました。これも個人ブログですね。
・毎月200万のドイツ語ブログ記事が更新されている
・ブログは毎月8億のページインプレッションがある
ちなみにこの調査によると、2011年時点で日本のブロガーは2,700 万人、人口の2割がブログをやってるらしいです。
さすがにちょっと盛りすぎなんじゃないかとは思うけど、ブログの定義がむずかしいので仕方ないですね。「りある」みたいなのもブログに入るかもしれんし。
「ブログ」の定義がわからない+ドイツ人で英語でブログを書いている人も一定数いるであろうことから 、この数値を鵜呑みにはできません。
が、ドイツ語のブログが10万以上、日本のブログ人口が2700万人ってすごい隔たりですね。
ドイツのトップブログの訪問者数は?
一応、ドイツのトップブログのアクセス数を調べてみました。が、ちょっと予想とちがった……。
というのも、明らかに個人ブログじゃないものが多いんですね。わたしたちのイメージでいうと、「まとめサイト」「ニュースサイト」みたいなのにあたるものもブログに含まれています。
もしかしたらドイツでは、まとめサイトも「ブログ」カテゴリーに入るのかもしれませんね。
わたしの認識ではブログ=個人のメディアですが、国際的なブログの定義なんてないでしょうから、認識にズレがあるのはしょうがないですね。
でもせっかく調べたので画像を上げておきます。
▼2015年4月、トップブロガー20人の月間訪問者数
Blogs - Anzahl der Visits in Deutschland 2015
1位は完全に観光サイトですw それでも訪問者は180万人。
PVじゃないのでピンとこないんですが、1位で月間180万人の訪問者ですか。英語とドイツ語がある観光サイトで180万って意外と少ないですね。日本人的にはこのサイトはブログじゃないけど。
10番目に上がっているNerdcore › Made you look.というブログは個人ブログっぽいですね。訪問者が月間30万人でドイツブロガーのトップ10入りできるようです。ちなみに彼のフォロワーは、現在1万2000人弱です。
日本だと、訪問者が月間30万のブログって割とちらほらあるんじゃないでしょうか。ちなみにイケハヤさんのフォロワーは7万弱。
そう考えると、日本の個人メディアとしてのブログの力ってかなり強いんですね。
ドイツブロガーの収益事情
ドイツは日本ほどブログ文化が根付いていないようですねー。そしてやっぱり気になるのはブロガーの懐事情。というわけで統計を見てみました。
▼ブログで月いくら稼いでいる?(2013年)
Blogs - Verdienst von Bloggern pro Monat 2013
※面倒なので1ユーロを1円とざっくり換算しています。
2013年の調査ですが、月間3万以下しか稼げてない人が6割以上、10万以上稼げている人が13%。
日本でもブログで稼げるのは一握り、と言われています。でも3万以上稼いでる人は結構いるんじゃないでしょうか。
日本の統計がなかなか見つからなかったので、データを見つけた人はぜひご一報ください!
ちなみに2015年の別統計も載せときます。
▼ブログで月いくら稼いでる?(2015年)
Durchschnittlicher Umsatz pro Monat in Deutschland im Jahr 2015
月に1万円以下しか稼げてない人が約半数。月1万から5万円の収益だと34%。5万から10万が10%。
この統計でいけば、10万以上稼げているブロガーは全体の8%のみ。30万から50万の売り上げを出している人は2%。ひょえー。狭き門ですな。
まぁ日本もこんな感じなのかな? でも日本の平均ブログの収益率は、ドイツより高そう。5万から10万の人はもっといるんじゃないかなーと思います。どうなんでしょう。
ドイツのブロガーはどうやって収益を上げている?
収益事情はわかりました。じゃあどうやって収益を上げているかというと、これは日本と同じですね。
▼ブログで収益を上げている方法は?(2014年)
Einnahmequellen von Bloggern in Deutschland 2014
端数切捨てで、広告が66%、アフィリエイトが60%、記事広告?(記事自体の報酬)が47%、間接的収益が26%。ブログ経由で商品を売るが19%。これが上位5位。
広告=アドセンス、アフィリエイト=A8.netとか、ブログ経由で商品を売る=アマゾンとかって感じですかね。
国や言葉がちがっても、ブログのシステム自体は変わらないようです。収益モデルも似たようなものですね。当たり前っちゃ当たり前だけど。
ドイツのブログ需要はどこにある?
そもそも、なんで日本はこんなにブログ大国になったんでしょうね。特にSNSに熱心な国民性だとは思えないんですが、ブログはやたらと幅を利かせている。
わたしが思うに、日本って自分の意見を思いっきり言う場がないじゃないですか。だから、個人のメディアを持って発信したいと思う人が多いんじゃないかと思うんです。自分を表現できる場がほしいと言いますか。
じゃあドイツはどんな感じでしょう。
▼どういうときにブログを使う?(2008年)
Zwecke, für die sich die Nutzung von Blogs besonders eignet 2008
ほかの人の意見を知るためが約60%。次は暇つぶし的な意味合いですね。それが44%。テーマについて賛成、反対意見の概要を見るが42%。
この3つが主な目的になっているようです。
……みんな結構本気で読んでるんですね。日本だと「検索で調べたいことがあったから」「その人が好きだから」って理由が上にきそうですが。
個人メディアというよりも、個人のニュースサイト的な意味合いで理解されているんでしょうか。
ドイツのブロガーはいまが狙い目?
ぶっちゃけ日本のブログ業界(?)って飽和気味ですよね。そもそもブログ記事なんてのはなくても困らない自己満足のものがほとんど。ブログだけで生きていくなんてのは至難の業です。
日本はブロガーが多いから、読者をつけて収益を上げやすいのもあるけど、そのぶん競争率も高い。
そう考えると、ドイツ語のブログ界隈はまだ付け入る隙がありそうですね。
実はいま、もうひとつのドイツ語+日本語の、日本語を勉強する人向けのブログを整備中です。生活圏がユーロなので、ユーロで稼ぐ方法が必要になりまして。
日本のブログ業界は競争率も高いので、ほかの言語ができる人はそっちにも手を出してみるといいかもよ! わたしドイツ語の筆記能力ゴミクズだけど!
▼おススメ関連記事