「未熟な女=かわいい」の社会では、成熟した女は活躍できない

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男性アイドルは30代でもバリバリ活躍してるのに、女性アイドルは20歳すぎたら「そろそろ卒業だね」と言われる。仕事ができる男性は「頼りになる」と好感度が高いのに、仕事ができる女性は「生意気」だと思われることがある。

 

なんでそういう「ちがい」が生まれるんだろうと、ずっと不思議に思っていました。そう考えて、ふと思い当たったことがあります。女性は「未熟さ」を求められていて、男性は「成熟さ」を求められてるからなんじゃないかな?

 

女の「未熟さ」と男の「成熟さ」

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「女は愛嬌、男は度胸」。なんで「魅力的」とされるものが、男女でちがうんだろう。ふしぎじゃないですか?

で、「典型的な男女の理想像」を考えてみると、女の魅力は「どれだけ完璧じゃないか」で、男の魅力は「どれだけ完璧か」である、と思うんですよね。

 

女の魅力は「未熟」であること

「かわいい女の子」って言われたら、どんなイメージを思い浮かべますか?

背が低くて、目がくりっとしてて、童顔で、嘘がつけなくて、一生懸命で、ちょっとドジで、要領が悪くて……みたいな、「かわいい子」を想像しませんか?

 

170センチのモデル体系でバリバリ仕事ができて、身なりもいつもキレイにしてて、自分の意見もはっきり言って論理的で……って女性は、「かっこいい」んですが、モテるかと言われればそうじゃないと思います。まぁ好みによるけど。

 

つまり、かわいい要素って、「未熟さ」からきてるんですよ。

 

「能力が高くて隙がない、完璧に近い状態」になると、かわいくないわけです。だってそういう「女」は、ひとりで生きていけちゃうから。モテるのは、ちょっと抜けててぼーっとしててニコニコしてるような「女の子」。偏見かもしれないけど、わたしはそう思います。

 

だから、女性アイドルの寿命も短いのかもしれません。長くアイドルをやってると、成熟しちゃってフレッシュ感がなくなりますから。

 

結局、「自立してひとりで生きていける成熟した女性」より、「放っておけない未熟な女の子」の方が得だし、モテるし、生きやすいと思うんです。

 

男の魅力は「成熟」していること

たいして、「男性の魅力」ってどんなものでしょう。「かっこいい男性」像を思い描くと、背が高くて頼りになって、仕事ができて部下からの信頼も厚くて、ジェントルマンで優しくて器が大きくて……みたいなのが典型だと思います。

 

これって、「かわいい要素」と真逆ですよね。人としての「成熟さ」を求められています。かわいい=未熟さなら、かっこいい=成熟さって言えるんじゃないでしょうか。

 

収入や学歴で女性よりも上でいたいというのも、「自分の方が成熟した存在でいたい」っていう気持ちがあるからなんじゃないかな。どうですか?

 

男性は年相応に老けてもあんまり叩かれないのに、女性は「劣化」とかって言われますよね。それも、「女はかわいいままの女の子でいてほしい」って気持ちと、「男は年齢を重ねて成熟していく」って考えがあるからなんじゃないかと思います。

 

 

 

未熟さを求められる女性が感じる壁

これはあくまで個人的な考えではあるんですが、そう考えると結構しっくりくるんですよね。なんで心理的に女性の管理職に抵抗がある男性がいるのか。なんで女性は男性を立てるべきなのか。

 

歴史的、文化的、肉体的なことももちろんあるわけだけど、根本には、「女は弱い存在であるべき」「男は強い存在であるべき」って意識があると思います。実際そういう歴史を歩んできたわけですし。それがいい、悪いっていうわけじゃなく。

 

男性がバリバリ仕事して部下に指示を飛ばすことは、「頼りになってかっこいい」と思うかもしれません。でも女性が「ああしろ」「こうしろ」と言ったら、「生意気」って思う人がいます。それも同じですね。

 

女性が生物的に未熟であるわけではないけど、やっぱり「守る対象」であってほしいんじゃないかと思います。

 

で、そうすると、成熟したデキル女性って、生きづらいと思うんですよ。逃げ恥で言うと、石田ゆり子さんが演じた百合ちゃんとかがそうです。

仕事ができて、経済力もあり、頼りになるアラフィフ。洗練された大人の女性なのに、結婚をしていないことなどもあり、「負け組」っぽい扱いを受けていました。

 

ホタルノヒカリでも、タラレバ娘でも、「恋愛から遠ざかって枯れてる女」は、アラサーです。まだアラサーですよ!? どんだけ若い女が好きなんだ……。

 

欧米の映画やドラマを見てみると、アラサーの女性は「自立していて精神的余裕もある洗練された女性」みたいなポジションが多くないですか?

日本では「アラサーで結婚してない=負け組」扱いですよ。成熟した独身女性はお呼びじゃないのか?と思ってしまいます。

 

成熟した女性が活躍できない社会

「女性が輝く社会」って言っても、成熟した女性が魅力的にうつらない限り、女性が自立するメリットなんてたいしてないんですよね。だって未熟なまま甘えてた方が楽だもん。

 

社会的には、女性も働いて、自立して、能動的に生きて……っていうのが理想でしょう。でも実際需要があるのは、未熟なカワイイ女の子なわけですから、その板ばさみです。がんばれば生意気だし、バリバリ仕事して年を重ねたら「婚期を逃した負け組」。

 

自立した大人の女性を負け組扱いしてたら、女性の活躍なんて無理ですよ。守ってあげたい女の子より、ひとりで生きていける女性が「理想的」にならないと、男女格差が埋まるわけがないです。

 

個人的には多少のことも愛嬌で許してもらえるっていうのは楽だし、頼れる男の人は素敵だなぁーと思います。でもそれじゃあ「女性が自立して輝ける社会」なんてのは遠いわけで。

精神的にも経済的にも自立した女性が、「女として枯れてる」とかって言われる社会は終わってます。

 

未熟な女の子はたしかにかわいいし、庇護欲も支配欲も満たしてくれるでしょう。でも成熟した大人の女性だって魅力的だ!って思う男性が増えて、自信満々に「わたしは大人の女よ」って言える女性が増えたら、女性はもっと活躍しやすくなるんじゃないかなーと思った雨宮でした。

 

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