6ヶ月にわたる戦い!ドイツでフリーランスビザ取得のすべて

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半年にわたる外国人局との長い戦いも終わり、昨日正式にフリーランスビザを取得することができました。とりあえず1年間のドイツ滞在許可をもらいました。よかったぁーー!!

 

ドイツのフリーランスビザに関しては情報が少ないので、わたしがフリーランスビザを取得するまでの道のりを書いていきます。

 

ドイツでフリーランスビザを取得する!

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フリーランスビザはその名のとおりフリーランスの外国人が取得するビザです。フリーランスというと、ライターや民間学校の教師、エンジニア、建築士、場合によっては医者や弁護士なども入ります。

ちなみにアーティストビザはまたちがいますので、ご注意を。

 

ビザ申請に必要なもの

6月末、外国人局へ必要なものを持っていきました。同じくドイツでフリーランサーをやっているWASABIさんの『ドイツ・フリーランスビザ申請に必要な書類一覧!』にはこう書いてありました。

 

・有効期限のあるパスポート
・証明写真(35mm x 45mm)
・申請書(Antrag auf Erteilung eines Aufenthaltstitels または英語で
・Application for Issuance of a Residence Permit)
・資金計画書(Financing plan)
・収入見込み書(Revenue forecast)
・履歴書(Curriculum vitae)
・専門職の許可書(Professional permit)※法律関係で働く人など必要な人のみ
・健康保険(Health insurance)
・家の契約書または権利書(Lease or proof of home ownership)
・銀行の預金残高証明
・大学の卒業証明書

 

が!!実際求められたものはかなりちがいました。州がちがうのかもしれません。滞在先の州の「担当者」に必ず確認しましょう。

 

実際要求されたもの(ヘッセン州)↓

 

・パスポート、証明写真

・申請書(ベルリンのものとはちがったので、その場でもらって書きました)

・履歴書

・健康保険の証明書

・家の契約書

・収入の証明

 

この収入の証明に関しては、ブログのアクセス数やアドセンス収益、クラウドワークスの入金履歴、取引先の方から一筆いただき「フリーランスとして仕事依頼をしている」証明書、日本語教師としての雇用契約書などを、全部まとめて提出しました。

 

「ライター」として申請すると、ライター以外、たとえば翻訳でお金を稼ぐことはできません。が、現在翻訳家としての仕事がなければ、申請はできません。つまり、「稼ぎたいジャンルでなんでもいいから実績作っとけ」ってことです。

 

そこで、申請料金として50ユーロ払いました。

 

同棲するにあたり、彼が契約者になっていたので、賃貸契約書にはわたしの名前が載っていませんでした。大家さんに「同棲している証明書」なるものを作ってもらい、1ヵ月後再び提出。いつも予約が1ヶ月も2ヶ月も先なんだよな……。

 

IHKの審査を大人しく待つ

7月末、要求された書類をすべて揃え、「あとは結果待ち!」と思ったんですが、甘かったです。まず、IHKの審査なるものがあるそうです。ドイツの商工会議所ですね。

 

そこで、わたしがライター、翻訳家、日本語教師として働いていいかの審査がありました。なにを基準に審査してるのかはよくわからないけど。

 

「審査には2週間くらいかかる」と言われましたが、1ヵ月後、やっと連絡がきました。「IHKの審査に通りました。IFBに57ユーロを入金してください」とのこと。なんだそれ!!

 

IFBの審査を大人しく待つ

IFBっていうのは、フリーランスを取り仕切ってる機関だそうで、登録料のようなものが必要らしいです。FBIみたいでかっこいい。

 

よくわからないけど、とりあえず入金しなきゃいけないらしいので、入金。

 

IHKは「ドイツでその業種で働いていいか」の審査でしたが、今回は「フリーランスとして働いていいか」の審査のようです。まぁなにを基準に審査してるかはわからないんだけどね!!ドイツの役所には従うしかないからね!!

 

入金後、再び1ヶ月半待ちました。学生ビザが切れるタイミングだったので、臨時ビザをもらいました。臨時ビザ発行に20ユーロかかってます。

 

 

 

フリーランスビザ取得…かと思いきや

1ヵ月半後の11月半ば。「ビザの許可が下りたので、12月○日の○時にきてください」とのこと。ドイツの役所は予約がないとまともな相談ができない上、予約は相手が指定してきます。一度「用事がある」と言ったら、3ヵ月後の予約になりました。となり街の役所は、次の週でもいつも予約できるのに……。

 

12月はじめ、意気揚々とビザを取りに行ったら、Steuernummerが必要と言われました。(先に言ってくれたら持ってきたわ!!)と心の中で悪態をつきつつ、「持ってきてないなら交付できません。20日に予約入れときますから、そのときに持ってきてください」とのこと。

 

ちなみにこのSteuernummerは、Finanzamt(税務署)で個人事業主として登録したらもらえます。

 

わたしの場合、Finanzamtの窓口の人に「担当じゃないからGewerbestelleにまず行け」と言われ、Gewerbestelleの人に「Finanzamtの担当者に個別相談しろ」と言われ、Finanzamtの担当者の人の予約を入れたいというと、「担当者などいない」と言われてブチ切れそうでした。

 

ラチが開かないので税務署に電話して「担当者につないでください」と言ったら、「だれが担当か判断するから、書類を送ってください」と郵送させられました。いやいや、なんでわざわざ郵送やねん。

 

結果、1ヵ月後くらいに「ここサイン忘れてるから受理できませんでした」ってきて、サインしなおして再申請、やっとSteuernummerをもらえました。なにが起こったのかいまだによくわかりません。

 

そしてやっとフリーランスビザがもらえました! 1年間だけど!!

 

フリーランス用の保険への切り替え

フリーランスビザを取得するときに、フリーランス用の健康保険に入っていることを証明する必要があります。

 

プライベート保険でもいいんですが、法定保険→民間保険の切り替えはかんたんなのに対し、逆はむずかしいです。なので、長期滞在を視野に入れて、わたしはAOK(法定保険)にしました。

 

AOKは健康保険なので、年金、障害年金はまた別に手続きしなくてはいけません。年金担当の役所に行って相談、手続きしました。

 

フリーランスは社会保障費が高いので、KSKという機関が手助けしてくれます。会社員の社会保障を会社が一部負担してくれるように、フリーランスの社会保険費をKSKが一部払ってくれます(もろもろ条件あり)。

 

この申請もよくわからなかったので、年金担当の人に泣きついて、一緒にやってもらいました。1ヶ月経ってもまだKSKからは返事がきていないので、早く手続きするに越したことはないです。

 

ドイツで正式なフリーランサーとなりました!

いまだKSKの登録が終わっておらず年金に関してうやむやになっていますが、とりあえず、ドイツでフリーランスビザを取得することができました!

 

なんかもう意味がわからなくて「帰国かもしれん!」と焦りましたが、どうにかなりました。大事なのは「担当者のさじ加減で決まるから、とにかく担当者に直接確認する」ことですね。

 

みなさんもうまく取得できるよう、祈ってます!

 

その後、KSKも2か月ほどで審査に通ったと連絡がきました。KSKの審査が通った後ふたたび年金の手続きをして、現在AOKのフリーランスのための健康保険、ドイツの国民年金、障害年金を支払っています。3つとも、KSKに加入しているので保険料の負担は少なくなっています。

 

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