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「好きなことを仕事にする」を誤解していないか?

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あけましておめでとうございます。年末年始にかけて、「自分はどう生きるべきか」なんて哲学的なことを考えた人も多いのではないでしょうか。

 

そこでやっぱり魅力的に映るのが、好きなことを仕事にすることでしょう。でも「好きなことを仕事にすること」への過剰な期待はやめた方がいいと思います。

 

日本人が憧れる「好きなことを仕事にする」こと

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最近(かどうかは知りませんが)、「好きなことを仕事にしよう!」と声高に叫ぶ人が増えてきました。

そういう人は高確率でサラリーマンを批判して炎上しているので、余計「好きなことを仕事に」教信仰者が目に付くのでしょう。

 

だからなのか、好きなことを仕事にすることに過剰な期待や夢を抱いている人が多いように思えます。

 

ちょっと成功しただけのブロガーが「好きなことを仕事にしよう!」と無責任に言っていますが、それに対するアンチテーゼとして、好きなことを仕事にしているわたしからお節介なアドバイスをしちゃいます。

 

「好きなことを仕事にする」は2パターンある

「好きなことを仕事にしよう」と言うときに常にごっちゃに語られていますが、好きなことで飯を食ってる人には、ふたつのタイプがあります。

 

好きなことを仕事にした手に職系

まず、好きなことを仕事にした人(手に職系)

ヘアアレンジが好きだから美容師になった、困っている人を助けたいから弁護士になった、旅行好きだからツアーコンダクターになった人などです。

 

このタイプは、そもそも仕事として食っていける前提の職種を選んでいます。

数ある職種のなかから自分が好きなものを選んだわけですから、金が稼げる見通しもあるし、好きなことをやっているという自覚もあるでしょう。

 

こういう人に対して、多くの人は「好きなことを仕事にするなんて甘い」なんて言いません。「やりたい仕事に就けてよかったね」と言います。

なぜなら、もともとある仕事のなかから好きなものを選んだだけだから。

 

好きなことが気づいたら仕事になったキャラ押し系

次に、好きなことが仕事になった人

まず趣味として活動していて、それが本格化して固定ファンがつき、報酬ありでの仕事が舞い込むようになったパターン。

 

ブロガーやフォトグラファー、イラストレーター、趣味で書いてた小説が書籍化した小説家などがこれにあたります。

だから、このタイプにはフリーランスが多いんですね。まぁどこかでちゃんと経験を積んで「手に職」にした人もいますが。

 

こういうタイプは、オンラインでもオフラインでもどこかしらに固定ファンを持っていて、自分自身を商品化しています。

インフルエンサーも、影響力を使って稼いでるのでこっちのタイプです。

 

「好きなことをして生きていけるほど甘くない」と言われるのは、こっちのタイプです。「たまたまうまくいっただけ」「中身がない」なんて言われたりもします。

 

手に職とキャラ押しはまったくちがう

わかりやすく比較するのであれば……

好きなことを仕事にした人:ネイルアートが好きで、ネイリストとして就職
好きなことが仕事になった人:ネイルアートをインスタに上げていたら、マニキュアのPR記事執筆やネイルサロンの取材依頼などがきて報酬を得られるようになった

って感じでしょうか。

 

このふたつは、まったくちがいます。

好きなことを仕事にした人は、手に職を持っているので比較的稼ぎやすいけど嫌な仕事を引き受けなきゃいけないこともある。好きなことが仕事になった人は、収入は不安定だけど固定ファンを持っているから活動の幅を広げやすい。

 

どっちがいいってわけでなく、向き不向き、仕事にするまでの過程のちがいです。

「好きなことを仕事にしよう」と言うのであれば、このふたつのタイプはわけて考えなきゃダメです。

 

好きなことを仕事にしよう!と言う人はキャラ押し系

「好きなことを仕事にしよう!」と発信している人は、だいたいの場合がキャラ押し系です。ブロガーやインフルエンサーなんかが典型的ですね。

 

キャラ押し系はその人個人に対して仕事をもらっているので、「本来なら報酬が発生しないのに自分の魅力によって仕事を作り出した」と勘違いしやすいのだと思います。

で、固定ファンを増やし知名度を上げるために過激な発言をしたり煽ったり、いかに優雅でストレスのない生活をしているかをアピールするようになる……という感じ。

 

キャラ押し系の人は目立ってナンボってところがありますから、求心力を高めるために「俺みたく生きよう」と言うわけです。

 

でもわたしは、これにちょっと疑問を持ってるんですね。

前置きがずいぶん長くなりましたが、「好きなことを仕事にしようと煽るキャラ押し系の人への苦言」をちょっと。

 

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好きなことを仕事にすることへの3つの誤解

利益がでない確率の方が高い

好きなことが気づいていたら仕事になっていた……タイプの入り口は、「趣味」です。趣味に報酬は発生しません。

プロブロガーとしてアフィリエイトやサロンで儲けている人たちも、最初はたいして収益があがってないはず。

 

それでも、好きだから継続したことによって注目度が上がり、お金を稼げるようになるわけです。

わたしなんて、ブログ開設から半年後なんて月1万も稼げてなかったよ、たしか。

 

 

「最初は苦しいけどみんな同じ」っていうのは、強者の理論です。最悪、いっくらがんばっても稼げません。それでも「好きだからやる」って思えなければ、みんなどこかでヤル気がなくなります。

 

そもそも趣味なんだから、利益がでるものではないんですよ。でも応援してくれる人がいたら報酬を得られるようになる

才能やセンスうんぬんよりも、見出して応援してくれる人に支えられて成立するものなんです。そこを忘れちゃダメです。

 

好きという気持ちがなくなればひたすら苦痛

↑で書いたように、このタイプは「好きだからがんばる」を元手にして、ひたすら時間と労力をかけることになります。

逆にいえば、「好き」という気持ちがなくなった瞬間、ひたすら苦痛になります

 

 

旅行が好きでツアコンになった人は、旅行が面倒くさくなっても仕事として割り切れるかもしれません。

でも旅行ブログがウケてトラベルライターになった人が、「旅行やめて定住したい……」ってなったら、トラベルライターとして活動するのはめちゃくちゃ苦痛でしょう。

 

好きなことが仕事になったタイプは、主にその「個人」に仕事が舞い込みます。だからトラベルライターは旅行してなきゃいけないし、ブロガーはブログを更新しなきゃいけないし、イラストレーターは絵を描かなきゃいけません。

 

それがイヤになったら、その「個人」のブランドの価値は根本から崩れるのです。

一見好きなことをやってキラキラしてるように見えるかもしれませんが、逆につぶしがきかないという部分もあるんじゃないかと思うわけです。

 

好きなことを仕事にしたら楽しい!わけではない

そして一番誤解されやすいのが、「好きなことを仕事にしたら人生が楽しくてストレスがまったくない」ということ。個人差もあるけど、これはウソだと思ってます。

 

仕事には責任が発生するので、まったくストレスがない!ってことはありません。

もし完全なストレスフリーなら、仕事というより趣味を通じてお金もらってるだけです。(それはそれでいいけどね)

 

 

ギターが趣味だったけどプロになったら嫌気がさした……なんて月並みなエピソードは、「好きなことをやってりゃ楽しい」と思ってたからでしょう。

だから多くの人は、「趣味は仕事にするな」「好きなことが嫌いになる」なんて忠告をするんです。

 

利益が発生するということは、好きなことを「好き勝手」できる状況ではなくなるんですよ。

 

好きなことを仕事にすることは特別ではない

わたし自身好きなことを仕事にしているので、「嫌い・苦手なことを仕事として40年もやり続けるのは大変だよなぁ」と思いますが、他人様にわざわざ「好きなことを仕事にすべきだ」と言うつもりはありません

 

というのも、好きなことを仕事にできないのは、日本の独特な労働制度によるものだからです。

 

日本は職種を限定しない新卒採用(研究職や資格がいる仕事などは除く)が一般的なうえ、人事異動なんかで希望しない職種に就くこともあります。

そういった制度の枠組みのなかにいる限り、「好きなことを仕事にする」というのは、日本人の永遠の憧れといえるかもしれません。

 

そもそも、好きなことを仕事にできない状況が特殊なだけで、好きなことを仕事にするのは、憧れることでも特別なことでもないんです。

そりゃそうでしょ、だれだって40年間も嫌いなことやりたくないもの。

 

そこらへんを、もう一度考えたほうがいいと思います。

 

好きなことを仕事にするなら手に職を

わたしはいろいろなことがあった結果、フリーライターになりました。後悔はないし、自分には合っていると思ってます。

 

わたしは手に職をつけた!って言えるほどのスキルはないし、キャラ押しタイプって言えるほどの影響力もないんですけど。

 

それでも他人様に「好きなことを仕事にしよう」を勧めるのであれば、趣味が気づいたら仕事になっていた……という不安定な棚から牡丹餅的なことではなく、ちゃんと手に職をつける方です。

 

会社員でもフリーランスでもいいけど、職業として成立する好きなことを極める方が、絶対にいいです。経済的にも精神的にもね。

趣味を仕事にするのも素敵ですが、収益に繋がらない、好きという気持ちがなくなれば詰む、好きだから常に楽しいっていうわけではありません。

 

好きなことを仕事にしたいのであれば、そこらへんをちゃんと考えて、趣味を仕事にするより好きなことを仕事として選ぶ方がいいんじゃないかと、まぁわたしは思うわけです。

 

あんまり美化して期待しすぎると、がっかりしますよ。

 

こちらからは以上です。

 

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