英語以外の外国語を学ぶとき、「なにを使って勉強するか」を悩む人は多いと思います。英語みたいに腐るほど教材があるわけじゃないですからね。わたし自身、大きな本屋に何度も通って、ドイツ語を勉強するための本をさがしました。
「ドイツ語を勉強したいけどなにからはじめればいいかわからない」という人向けに、おすすめの教材を紹介します。
紹介している本はすべてわたしが使ったことがあるものなので、自信もって「良書」だって言えるよ!
ドイツ語初心者が勉強するならこの本!
英語以外の外国語って、とにかく情報が少ないんですよねー。ドイツ語ですら、「なくはないけど、あんまり種類がない」のが現状ですから。
語学の勉強をするとなると、まずおさえなきゃいけないのは単語と文法ですよ。わたしが2年間肌身離さず持ち歩いていた良書を2冊紹介します。
まずこれは!これだけはやっといて!!ってやつです。
ドイツ語の単語帳はこれしかない!
ドイツ語の単語帳は、種類がとにかく少ない! 英語みたいに「熟語」「単語」「TOEIC単語」といった種類すらありませんからね。
ドイツ語の単語帳がほしいなら、まず『新・独検合格 単語+熟語1800』です。みんな持ってるし、大きめの本屋ならたぶん見つかる王道単語帳。っていうか、これ以外の選択肢はないってレベル。
名詞には冠詞(女性・中性・男性名詞)もついてるし、複数形も書いてます。日本語訳も簡潔で、例文もかんたん。ドイツ語を勉強するとき熟語の教材がなくて苦労したんですが、この本は熟語も載っています。
ZD(中級レベル)までなら、この単語帳の丸暗記でいけます。最低限必要な単語・熟語はこれ1冊あれば十分。英単語帳だと、FORMULAに近い雰囲気かな。見やすくて使いやすい。ドイツ語を勉強する人全員にまずおすすめする本です。
ドイツ語文法をはじめて勉強するならこれ!
お次は文法。ドイツ語はむずかしいと言われますが、ルールが多いだけで、そのルールさえ頭に入れれば例外が少ないので割と楽です。
だからこそ、どうやって文法を身に着けるかは、その後のドイツ語力に大きく影響します。文法大事だよ!
ドイツ語の文法書はいくつかありますが、おすすめは『しっかり身につくドイツ語トレーニングブック』です。
文法の説明→練習問題→単語リスト+CDつきという、必要な要素が全部つまってる良書。
知っておかなくてはいけない文法はすべて網羅しているうえ、練習問題の難易度もむずかしすぎずかんたんすぎず、丁度いいレベル。
単語リストもかなり充実しているので、上の単語帳と合わせてこの本で文法を理解すれば中級レベルには達します。
文法だけをきっちり勉強したい人向け
練習問題は必要ないから、とにかく文法だけ勉強したい!という方もいるかもしれません。そんな人には、『必携ドイツ文法総まとめ』がおすすめです。
大学の授業でも「これはまず買え!」と言われました。
コンパクトにドイツ語文法がまとまっています。「ある程度勉強したけど、たまに文法をおさらいしたい」ときにも、辞書のように使うことができます。文法辞典って感じ。
ドイツ語中級者がステップアップするために
基本を理解したあとは、ステップアップです。でも、中級以上になると教材がぜんっぜん見つからないんですよね……。
そんなときは、ドイツの大学の語学コースや語学学校で使われているテキストを、アマゾンでポチっと買いましょう。わたしはドイツで買ったけど、日本でも買えるみたい。
問題や解説もドイツ語ですが、基本単語と文法を理解していれば理解できます。
B1(中級のかんたんめ)レベルなら『MIT Erfolg Zum Goethe-Zertifikat: Testbuch B1 MIT CD (Fur Goethe-/Osd-Zertifikat B1) 』、B2(中級のむずかしめ)レベルなら『MIT Erfolg Zum Goethe-Zertifikat: Testbuch B2 MIT CD』がおすすめです。
ゲーテ・インスティトゥートのテキストだから、質は申し分ありません。
公式ドイツ語テストの受験を視野に入れてるのであれば、ドイツ語でドイツ語を学ぶ癖をつけるといいと思います。それにもうってつけ。
「基本はわかったからもっとドイツ語脳を鍛えたい!」という方は、『ドイツ語練習問題3000題』がおすすめ。
この本を繰り返しやっていれば、イヤというほどドイツ語文法を叩き込むことができます。ある程度文法がわかってる前提の問題が多いので、実践の練習問題って感じですね。
ドイツ語検定を受けるなら
ドイツ語検定は、日本でしか通用しません。将来留学を考えている人にはあまり役に立たないと思いますが、「とりあえず自分のドイツ語力を確かめたい」のであれば、ドイツ語検定が手ごろです。
英検と同じく、5級、4級はかなり簡単です。なので、受けるのなら3級がおススメです。4級に受かっても「初級修了」くらいの目安にしかなりませんが、3級に受かると「中級」っていえますからね。
対策本としては、重要な部分をすべてまとめていて、見やすい『独検合格4週間neu(ノイ)3級』がよかったです。4週間とはいっても内容が多いわけではないので、割とさくっとできます。
それに、最初にあわせた単語帳と文法書をやっとけば、準2級くらいは受かります。わたしもそうやって受かりました。
TestDaFのガチ対策はこれ
testDaFは世界共通ドイツ語試験で、ドイツの大学や就職活動のときにも使えます。スコアは1~5で、読み・書き・聞き・話しの4つのセクションからなっています。
どのセクションでも「4」以上をとれれば、基本的にはドイツの大学が要求するドイツ語能力を満たせます。
(詳しくは『【保存版】ドイツの大学に正規入学する手順を、すべて解説する』)
でも!日本では!対策がむずかしい!!!
わたしが使い倒したのは、『Testdaf-Training 20.15: Vorbereitung auf den Test Deutsch als Fremdsprache』です。
例題が多く、シンプルで見やすいのが特徴。どういう手順で解いていくべきか、なにがポイントなのかが丁寧に書かれている指南書です。何度も何度も繰り返し使って理解を深めてください。答えはネットで見れます。
ガチで対策するなら、この本は本当におススメです! 中身もちょっとアップしときますね。
ちなみにこれ、語学学校のテキストでもありました。
上の本である程度対策をしたら、模擬テストをしてみましょう。『Fit Fur Den Testdaf: Testdaf Musterprufung 1 - Heft MIT Audio-CD』はデザインが本番に似ているので、模擬テストにはぴったりです。
自力では一番対策しづらいのが、「書き」のセクション。独学つらい分野です。その対策にぴったりなのが、『Uebungen zum Wortschatz der deutschen Schriftsprache: Niveau A2 - C1』。
ドイツ語ライティングに必要な言い回し、たとえば「一方……他方……」や「このデータによれば」といった表現がずらーっと並んでいます。
因果関係や理由の説明のバリエーションなど、とにかく種類が豊富。熟語や動詞+前置詞のセットなども充実しています。
こっちも中身をちょっと載せておきます。丸暗記するには情報量が多いので、自分が足りない部分から攻めていくといいですよ。
練習問題もたくさんついています。練習問題の答えはこちら→『Uebungen zum Wortschatz der deutschen Schriftsprache. Loesungsbuch』
ドイツ語勉強には良い参考書が必要
外国語を勉強するなら、質のいい参考書は必須です。今回おススメした本はすべて役に立つものなので、ドイツ語を勉強している方はぜひ手に取ってみてください。
完全に初心者、独学でやってやるぜ!という方は、『外国語を勉強してる人へ。独学で習得する方法を丁寧に語る。』という記事も書いているので、よければどうぞ!!
ドイツ語は英語より役に立たないっちゃ立たないけど、ヨーロッパでは母国語としている人が一番多い言語です。
英語はいつでもどこでもかんたんに勉強できるからこそ、第三外国語ができれば将来の選択肢も広がります。応援してますよ!
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