「行き当たりばったり」をと聞くと、ネガティブなイメージを持つ方も多いでしょう。「無計画」「無責任」「適当」といった意味で使うこともありますからね。
でもわたしは、「行き当たりばったり」って気持ちは大事だと思っています。
人生は予期しなかったことが起こるのが当然です。その流れにうまく身を任せて踏み込むのも、ひとつの勇気じゃないでしょうか。
人生行き当たりばったりは「ダメ」なのか
「個人」を情報するブログでは、いろんな人のいろんな人生を垣間見ることができます。で、ちょこちょこ炎上記事も見かけます。
最近だと、「内定をもらえなかったからフリーランスになります」「敷かれたレールから脱線するために大学を辞めて起業します」「ラッパーやめて画家になります」なんて宣言をしたブロガーたちが炎上していました。
炎上の理由自体はそれぞれですが、そういった記事には、「逃げ」「無計画」「絶対に成功しない」「将来の見通しが甘い」なんてコメントが溢れています。
でもわたしは、全然アリだと思うんですね。
行き当たりばったりでもそのときの最善を尽くせばそれでいいし、流れに身を任せる、直感を信じて飛び込むのもひとつの生き方だからです。
行き当たりばったりは楽してるわけじゃない
「うまくいかなかったからこうします」「こういうことがしたくなったのでやってみます」というのは、たしかに行き当たりばったりです。
でもそれは、悪いことなんでしょうか。
リスクが大きいのも、最初はうまくいかないのも、将来の見通しが甘いことも、全部わかったうえで「こっちに行ってみよう」と思ったってことですよね。
直感を信じること、流れに乗ることだって、すごく大事です。
わたしはいまドイツの大学に籍を置いていますが、どうしても目的が見つけられないので、今学期でやめます。
ドイツの大学卒業してたら、ドイツ含めヨーロッパでも色々選択肢が増えます。わかってます。それでもイヤ。だから辞める。ライターでがんばってみる。
完全な行き当たりばったりの人生ですが、このまま大学にいても自分が納得できないんです。
実力・経験不足をすべて理解したうえで、「いまの自分がとれる最善の道」が、大学を辞めてライターになることだと思っています。だから、それでいいんです。
逃げ道でも本気ならいいじゃない
行き当たりばったりというと、どうしても「逃げ」というイメージがあります。あっちへこっちへフラフラ楽なほうに流れている……という感じですね。
でも本気で逃げ道を探した結果なら、別にいいと思うんです。
わたしは、企業勤めができません。共同作業がキライだし、残業は意地でもしないし、飲みニケーション無理だし、納得いかないとやりたくない性格です。
それで就職せずに大学卒業後ドイツに来たわけですが、ドイツで挫折して、なんやかんやフリーランスになっていました。
ドイツで内定をもらえなかった→ワーホリのビザが切れる前にとりあえず大学に入る→大学がイヤになった→なにかしなきゃ→フリーランスライターになろう。
こんな感じでした。要は、ずっとなにかから逃げてきたんです。
逃げ道を探した結果のフリーランスですが、いまは「最善の選択肢だった」と思っていますし、楽しんで仕事をしています。
最初は「逃げ」という消極的な理由であっても、よく考えた上での逃げ道で、逃げた先でちゃんとがんばれば全然問題ありません。
落ちこぼれの行き当たりばったりはダメなの?
なんかこう、「成功する人はどこでも成功するけどダメな人はどこでもダメ」って言う人がいるじゃないですか。
だから「行き当たりばったりで楽そうな方に流れるような人は、結局なにも手に入れられない」って考える人がいるのもわかるんですよ。
でも、落ちこぼれが「自分が輝ける場所」を探していろんなことに挑戦していくのは恥ずかしいことですか?
そんなに人生は計画的じゃないとダメですか? うまくいく確証がなければ、がんばっちゃダメですか?
別に、行き当たりばったりでもいいじゃないですか。むしろ落ちこぼれこそ、いろんなことに手を出して自分の可能性を探って行くことが大事なんじゃないですかね。
人生行き当たりばったりでもどこかに流れ着く
成功率が高くても失敗する人はいるし、その逆もいる。そんなに安全で、用意周到で、確実な人生を選ばないといけないんでしょうか。
直感や感覚で人生を決めるのはリスクが高いですが、リスクをわかった上でやってみたいわけですよ。
計画なんかなんもなくても、それでも気になるからやりたいわけですよ。それでいいじゃないですか。
人生計画を持つことが悪いわけではありません。でも、行き当たりばったりっていうのは、飛び込んできたチャンスやたくさんの選択肢にちゃんと目を向けて、その流れに身を任せる勇気がある、とも言えます。
失敗したら、そのとき考えればいいじゃないですか。人生計画ばっちりだったら成功するっていう保証もありませんし。
もっと直感を信じて、やりたいことをやっていけばいいと思います。