ドイツ人が「休む」「効率的」と言われるのは、苦労が嫌いだから?

スポンサーリンク

前回、「ドイツ人休みすぎ!担当者だれもいねぇ!」と愚痴った雨宮です。

ドイツ人って、「よく休むのに効率的!」って言われがちじゃないですか。わたしはずっとこれに疑問をもってたんです。だって実際、みんなかなりダラダラ働いてるんだもん。効率的に働いてるようにはまったく見えない。

 

でも「そう見える」ことに理由があるとしたら、それは「みんな苦労が嫌いだからじゃないかな」って思います。

 

苦労を美化すると手間が増える

f:id:amamiya9901:20180727171137p:plain

日本って、苦労を美化する傾向がありますよね。「俺が若い頃は苦労したがそれが糧になっている」とか「若いうちから甘えてちゃいかん」とか。つらいことがあればあるほど人間的に成長するという価値観を感じます。

もっと端的に言えば、「苦労しろ、それがお前のためだ」という感じ。

 

さらに厄介なことに、「苦労をいとわないことが誠意や愛情である」という考えもあります。

 

主婦が食器洗浄機を使う?怠慢だ!
お弁当に冷凍食品?子どもがかわいそう!
家事代行サービス?信じられない!
ワードで作った履歴書?誠意が感じられない!
スマホでメモ?失礼だろ!

とまぁこんな感じです。

 

こうやって苦労が美化されるとどうなるか。

ぶっちゃけ、手間が増えるんです。そりゃそうだよね、苦労するのが美しいんだから。スマートな効率化なんて求めてないし、なんならそれが批判の対象にすらなります。

 

苦労をしたがらないドイツ人の思考回路

わたしはそういう価値観のなかで生きてきた人間ですから、ドイツに来てびっくりしました。なぜなら、みんなとにかく苦労したがらないから。

 

 

会話してるときも、要点をまとめたがる人が多い気がします。「つまり○○が必要なんですね?」とか、「まず××してからその話をしましょう」みたいな。

 

わたしは電話で問い合わせたとき、要件よりもまず状況説明をするんですね。「〜〜になって、~~という状態です。だから××が必要で~」みたいな。

日本ではとくに何も言われなかったのですが、ドイツでは「で、なに?要件は?」みたいな反応をされます。彼が後日、理由や経緯をまったく言わずに問い合わせるとすぐに解決することもあって……。

 

わたしからしたら、「過程説明しないとこっちの状況がわかんないじゃん」って思うのですが、彼としては「こっちの事情なんて相手からしたらどうでもいいだろ」と。「必要なら相手から聞いてくるから」って。

 

うーん、なるほどなぁ。余計な苦労をしたくないから、直接的にわかりやすく言ってほしいのかもしれない。

 

実際、要件だけズバっと言うようになってから、手続きや問い合わせが格段にスムーズになりました。彼曰く、「長いメールは読んでもらえてなかったんじゃない?」とのこと。まじか……

 

スポンサーリンク

 

 

苦労を避ければ効率的に働け、がっつり休める

自分にかかわりのないことは「関係ないので」と言ってシャットダウン。休みたければ「休息が必要」と言う。余計な手間をかけないし余分な責任は背負わない。

これはある意味自己中で怠慢だけど、それによって「効率的」に働けたり、「休める」環境につながっているのかもしれません。

 

そう考えると、ドイツでは「納得いかない」と抗議したり直訴する人が多いのもうなずけます。「なんで俺がそんな苦労をしなきゃいけないんだ」みたいなね。「合理的な理由がなきゃそんな面倒なことやりたくない」って感じなんでしょうか。

 

なんでも効率化すりゃいいとは思いませんが、避けられる苦労まで背負い込んでれば、ムダが増えて効率が悪くなるのは当然です。

 

自己中に思われることも、「だってわたし関係ないもの!」「わたし疲れてるんだもの!」と言い切れてしまうのがドイツ。日本じゃそうはいきませんよね。

ただ、それが日本的な義理人情だったりするから、一概に「日本が悪い」というわけじゃありません。

 

ただ、ドイツ人がよく「休むのに効率的に働く」と言われてる理由の一因に、こういった背景もあるのかもしれないなぁーって話でした。